こだわりの下北半島大間崎から上陸後、大沼で一泊したあと支笏湖の美笛キャンプ場に二泊。周辺は林道の天国。キャンプ場入り口の立派なゲートにはびっくりするが、マナーの悪いキャンパーは面倒くさそうだと引き返してしまうのだろう、大勢のキャンパーがいるとは思えないほど夜は物音ひとつしない静かなキャンプ場だった。

キャンピングトレーラーはフェリー代が高いのが唯一の泣き所。10m未満で4万円也。5m未満乗用車では12390円なのに3倍以上もするのは許せない。JAF割引で1割引の36000円で済んだのが救い、この割引はHPにもパンフレットにも書いていないが、ほとんどの人が使える割引だから(こそ宣伝しないのだろう)ぜひ利用すべき。
ラルマナイ林道にて。鬱蒼とした原生林だが、本州の林と比べ1本1本の木が大きい。木の生命力が迫ってくるようだ。
本日午前の部メイン、川が先か道が先か林道。川になってしまった林道はいくつもあるが、ここは川を林道にしてしまったとしか思えない。
中学生の時自転車で山の中を走っていて偶然見つけた道で、20年前とほとんど変わっていない。滝の上林道の支線だが、ここまでの道は大荒れ。
川底は一枚岩ででこぼこはほとんどない。石はまったくない不思議な川。深いところでもホイール半分くらいしかなく、バイクで走っても危険はない。景色は普通の林道だけど路面に水が流れている、不思議な感覚。
川霧が朝日に映える幻想的な風景のなか、この道は1kmほど続く。

支笏湖南側には8キロストレートダートや緑のトンネルで有名な北5条林道その他多くの林道がある。火山灰質のフラットダートでグリップがよく、基本的には樹海のなかだが大規模伐採で開けた場所はサバンナ(行った事はない)のような光景が広がり、走りに夢中になってしまい写真がない。途中の口無沼にて、昼寝に最適。
支笏湖から新得で1泊したのち道東のオンネトーで4泊、周辺は林道だらけ。
オンネトーの水の色はいつ見ても不思議。
この朝のためにはるばる北海道まで引っ張ってきたといっても過言ではない。
フレベツ白水林道。今回№1林道。幻想的な風景が広がる。
どこまでも続くストレート。
雄大な景色に言葉もありません。
・・・。
・・・ウッキー!!(たまにサル化する)
シュンクシタカラ湖。林道を20kmほど遡ったところにある秘湖。
静寂
シュンクシタカラ湖を一周する道があるが、倒木により一周はできなかった。その途中にあったバイクよりでかいフキ。
シュンクシタカラ林道から接続するオロエンナイ林道。シュンクシタカラ林道は沢沿いを遡るが、この林道は尾根上を走るので景観が素晴らしい。この景色、アリエンナイ!
きれいな林の中を駆け抜ける。
屈斜路湖畔林道。道東の定番林道です。
湯沼林道。オンネトーに似た色の沼が森の中に静かに佇む。
江鳶(エントビ)林道。斜里岳とオホーツク海を望む絶景林道。
またサル化してしまいました。
江鳶(エントビ)林道から斜里岳林道へ接続する支線。作業道規格でもストレート。
オンネトーの北側、旭川方向には湯ノ山峠を中心とした林道密集地帯がある。
上武利林道にて。空が青い。
根城をオンネトーから新徳町屈足に移動。ペンケニコロベツ、シートカチ、ヌプントムラウシ、バンケニコロベツ林道を走破。このエリアは15年前と比べるとかなり観光地化が進んだ印象。車もかなり入り込み路面は硬質フラット。
写真はシートカチ支線林道からの富良野岳、残念ながら十勝岳は雲に覆われていた。
ペンケニコロベツ林道で兄弟子クマに遭遇!
ゆるいコーナーを曲がった先のストレートに体長1m弱とひとまわり小さい2匹の黒くて正三角形の耳を持つ動物が、こちらにお尻を見せながら小走りに遠ざかっていく。
不用意に間合いを詰めないよう気を付けながら徐行していると、やがて脇の笹薮のなかに消えていった。

しばらく停止して考える。近くに親熊がいるのは間違いないが、道は直線で道路上にはいない。笹薮から出てくるかもしれないが、戻ってもリスクは同じと考え猛スピードで突破することにした。
モトクロスのスタートなみのフル加速で1kmほど3桁スピードで走行、なんとか突破できたようだ。
シートカチ支線林道の途中に秘奥の滝がある。
林道から下ること10分で滝壺まで行けるが、かつて整備されていた遊歩道は崩壊したままになっており立入禁止になっている。

50mはありそうな大きな滝で、空には無数のコウモリが飛び交い、秘境イメージ満点。
滝壺からはものすごい水飛沫が、これ以上近づくとずぶ濡れになる。
いかにも森の中の小径といった感じが最高。
上士幌の旧国鉄廃橋。
かつてここをキハ22が走っていたと思うと、元鉄道マニアの私としては現在の静寂に心を打たれるものがある。
糠平ダムの水が満水になると、この橋は水没するらしい。
晴れていればトムラウシ山が見えるはず。
根城を再び支笏湖に移し、洞爺湖東湖畔林道へ。楽しい林道だが天気に恵まれず。
支笏湖のビジターセンター駐車場。センターの所長さんが来て出て行って欲しいような顔をされたが、駐車料金はしっかり取られた。
原生林を生かした園地整備は見事なもの。
サンルーフから降り注ぐ木漏れ日は最高。
根城を函館の大沼に移動し、駒ケ岳南部の林道群を走る。駒見林道、大船松倉林道、赤川寅沢林道など走りつなぐと60km以上になる。一帯の路盤は軟弱で、雨水侵食による縦溝が縦横無尽に走り気を抜けない。景色はなかなかだが、走りながら見とれていると転倒確実。
時折駒ケ岳を横に見ながら快走。
バイクがすっぽり入ってしまうほど深いクレパス。
空は青いが路面は極悪。

このあたりで1000kmを超える今回の林道走行で溜まった金属疲労に相次ぐクレパス横断走行でとどめをさされたのか、フロントホイールのスポークが折れてしまい、林道走行の継続を断念。最後に駒ケ岳をゆっくり一周して山海を眺めながらフィニッシュラン。翌日は午前中大沼を眺めながらぼんやり過ごし、午後大間行きフェリーに乗り途中盛岡周辺で仮眠を挟みETC通勤割引と夜間割引をフルに使い翌々日の朝無事栃木に到着。

バイク2500km、車3000kmを走行し、17泊18日全てカシータ泊で費用はフェリー7万3千円、ガソリン1万5千円、軽油5万円、高速2万円総計20万円といったところ。食事は昼食500円以内朝晩は自炊、キャンプ場は2回2000円であとはP泊、温泉3回1500円と切り詰めても結局石油会社に貢いだだけ、トホホ。
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